「STORAGE」は、これからの関西のアートシーンの記録・保管の役割を担いながらも、アートを鑑賞すること、生活空間の中に取り入れられること、様々な刺激を受けることを世の中に広く「文化」として定着することを目標にした体験型グループフェアショウです。

近年SNSなど、メディア等でもアートを取り上げ、露出が増えて来ました。コレクターのお家訪問や、アートとのコラボレーションなどが取り上げられ、娯楽やビジネスとしての「流行」と感じるアートシーンが多く見られます。しかし、未だに大衆的には「高尚な趣味」など敷居が高く感じられている面もあります。このままでは、アートが広く注目されている時代の中「流行」として消費されてしまうだけでは、次の時代の流れに移行してしまい、日本のアートシーンの衰退の危機感を覚えてしまいます。

この課題に向き合うべくアートとの関わり方を体験できる展覧会を開催致します。

そのための１つとして、「もし、この作品を迎え入れたなら」というイメージを持って、作品と向き合うことができる空間を作ります。作品を通して、自分の生活環境や価値観に変化がおきるのではないかという部分まで考えられる場を構成します。

この空間デザインは、京都のデザインチーム「NEW DOMAIN」と行っています。ひな壇や独立した展示台、壁の配置に動きをつけることで、来場者は会場内を歩きながら、視点を上下左右と動かし、より多面的に作品を鑑賞できる空間を作ります。この視点を動かす空間は、様々な生活空間に作品が飾られることを想像しやすくなるでしょう。STORAGEでは、作品がある空間を純粋に楽しんでいただき、親しみやすい体験ができることを念頭に空間を作っています。そして、この場所が、お気に入りの作家・作品を発見する機会となり、新しいコミュニティが生まれる場となることを目指しています。